TOPスタッフ日記【都立中】混迷の2024年となるのか

2024年01月08日 月曜日 【都立中】混迷の2024年となるのか     ( スタッフ日記 )

いつの時代も先を見通すことは難しいが、長く続いた物価のデフレ、長く続いた賃金のデフレが、本格的に終焉を迎えそうな気配である。

デフレからの脱却は良いことばかりではない。むしろ長らく経験したことがないような痛みや苦しみを伴う可能性がある。

物価上昇は賃金上昇に先行して起きてきた。食料品を除く物価上昇率は2%程度にとどまっているが、食料品価格の上昇はこれを大きく超えて進行している。体感的には30%〜50%の上昇になっているのではないだろうか。

新年早々に経済団体の多くの会合で、大手企業が10%〜15%の賃上げを表明しているが、過去約30年の間、長らく実質的にサラリーマン所得は物価上昇を下回ってきたし、名目ベースでも下がってきたから、過去30年間を含めて平均すれば、年率換算では実質やっとプラスになるかどうかの上昇にしか相当しない。

物価上昇に伴う実質的な教育費負担の増加を見越して、政府や自治体が教育費負担への助成を打ち出しているが、対象が限られたりするので、どこまで痛みを緩和できるのか不透明だ。

現在の子育て世帯の保護者は、就職氷河期に社会人となった世代が中心となりつつある。それなりの学歴がありながら就職では相当に苦戦した世代だ。その辛い経験からわが子の教育には過剰なほどに神経質である。少しでも上を目指しておかなければ、親の二の舞になるのではないかという恐怖感があるようだ。

深刻な少子化が進み、ついに人口減少社会に突入した日本においては、過去の経験がそのまま活かせるとは限らない。巨額の教育投資さえすれば、どれもが本当にリターンを産むのかどうか、予想が難しい時代に突入しようとしている。

首都圏の大学受験においては、MARCHがあたかも国民的な志望大学群になって久しいが、MARCHを卒業できても有名企業に就職できるのは全体の30%程度にしかすぎないことは、あまり知られていない。

それどころか、MARCHを目指した受験生のほとんどは、MARCH未満へ進学するという不都合な真実があることも知られていない。

MARCHが国民的志望大学になり、MARCH附属校が中学入試や高校入試で過剰なほどに人気化しているが、経済学的には、割高な投資先へ資金を投入すると、リターンは低くなるばかりか、損失となるリスクが高まることも考慮しておくべきではないだろうか。

先行きの不透明感が強い環境下では、リスクの高い投資に虎の子の多くを投下すべきではない。高いリターンは期待できなくても確実に収益を生む可能性が高い投資先へ投下するべきである。

定期預金ではない。タンス預金でもない。それらはリターンをまったく産まないからだ。

では、確実に収益を生む可能性が高い投資先とは、何か?

公立高校進学校であり、公立中高一貫校進学校であり、できれば自宅から通える国公立大学や難関私立大学となろう。学生寮が充実しているなら自宅から通えない国公立大学も良好な志望校となる。

不透明な経済情勢下では、割高感のない進路を選択しておくことが安全である。

ただ、そのために過剰な塾・予備校費用を費やしていたのでは意味がなくなる。不確実性を考慮しても十分に納得できる受検対策費用に抑えるのが賢明である。

少子化による人手不足が、今後の日本経済における重要なリスクファクターとなる。我がままや好き嫌いをしなければ、若者は職にありつける時代になりつつある。しかも、人手不足で最低賃金が上昇するであろうし、増税により高額所得者の税引後の実質賃金が目減りするだろうから、有名私立大学を卒業しても有力企業に就職できなかった層と、二流や三流以下の大学を卒業した層や大学には進学しなかった層との生涯賃金の総額の差は、将来的に今よりも小さくなる可能性がある。

具体的な業種などを書くと炎上しかねないので差し控えるが、人手不足から、有期雇用やパートやアルバイトなどの非正規雇用の賃金を上げて人手を確保しつつ、その賃上げ財源を正社員の賃上げ抑制で賄う動きがある。これが一時的なことなのか、しばらく続くのか、注視すべきかもしれない。

いずれにしても、いつの時代も、ごく一部の勝ち組しか美味い汁は吸えないのだと、考えておいた方がよさそうである。

人生100年時代となり、年金生活が長くなるリスクが顕在化しているが、年金受給開始年齢の引き上げや、退職金の減額も懸念されているので、余裕資金は可能な限り老後の生活資金や介護医療資金として留保しておかなければならなくなりつつある。教育資金だけを聖域として、湯水のごとく支出するのは危険であろう。

大手塾や大手予備校の高い授業料は、将来に回収できない投資となる可能性がある。有名私立大学附属校の高い学費も、将来に回収できないリスクがある。

こうした要因も視野に入れながら、長期的な教育投資計画を検討すべきであろう。


<お知らせ1>
都立中高一貫校トップ校の都立小石川中等や、都立高校トップ校の都立日比谷高校や、私立大学トップ校の早稲田大学と慶應義塾大学へ合格者を輩出でき、しかも累積合格率100%で輩出できたことは、塾生やその保護者の方々のご理解とご協力があったからです。深くお礼を申し上げます。

2024年4月で、教室は10周年を迎えます。これも塾生や保護者や関係者の方々のご理解やご協力と厚いご支援があったからです。重ねてお礼を申し上げます。

この10年間は、難関都立中学や、難関都立高校や、難関大学への、合格率100%を目指した受験指導に注力してまいりました。そして、目標を達成することができました。これも、みなさまのご理解とご協力とご支援の賜物です。厚くお礼申し上げます。

今後は、合格者数をさらに増やすことも目標に加えて、数年計画での目標達成を目指します。合格率が高くても受験者数が増えなければ合格者数も増えません。伝統の「合格コース」は存続させたまま、募集基準を緩和した「育成コース」(仮称)などでの募集を追加して、合格者数を増やす努力をしてまいります。「育成コース」等にも、これまでと変わりなく合格ノウハウを惜しみなく注いで指導しますので、どうぞご期待ください。

ただし、教室数を増やすつもりはありませんし、教室を広くするつもりもありません。よって、大規模に合格者数増を目指すものではありません。「合格率100%だけを追求しているのではない」というメッセージです。

「育成コース」などの指導内容の詳細につきましては、PC版ホームページの「キャンペーン」やPC版ホームページのトップページにて、ご案内してまいります。

<お知らせ2>
「資料請求」をいただいた方へご案内します。かねてよりご案内の通り、資料の送付は行っておりません。資料をご希望されます場合は、教室入口扉の外側に、お持ち帰り用の資料をご用意していますので、ご自由にお持ち帰りください。ノックやインターホン呼出の必要はございません。むしろご遠慮をお願いいたします。

<お知らせ3>
「お問い合わせ」をいただいた方へご案内します。お電話による案内や回答は行っておりません。お知りになりたいことがございましたら、具体的にご記入された上でお問い合わせください。
「お問い合わせ」される際も、ご希望コース名の他に、募集基準と募集期限の充足状況をご明記くださいますようお願いします。ご記入がない場合は対応をいたしません。

<お知らせ4>
ご入塾をご検討されていらっしゃる方は「体験授業のお申込方法」をご覧になられてご連絡をお願いします。通塾受講をご希望される方はもちろんですが、在宅受講をご希望される方も教室における体験授業をお受けいただいております。


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