TOPスタッフ日記【都立中】これから起きるヤバいこと

2023年04月25日 火曜日 【都立中】これから起きるヤバいこと     ( スタッフ日記 )

いつの時代も先を見通せいないことに変わりはない。

しかし、失われた30年間、人々の暮らしは、良い意味でも悪い意味でも、劇的に変化することはなかった。

良くも悪くも、物価が安定していたからである。

詳しい説明は経済学者やエコノミストに譲るが、国際マクロ的には経済超大国アメリカの金利が低位安定していたことが大きく、日本固有の要因としては、中国や東南アジアが消費財の生産基地化したことで、安価で良質な消費財が潤沢に国内に流通するようになったことが大きいであろう。

しかし、2022年から2023年にかけて、この前提条件が大きく変化しつつある。

ロシアによるウクライナ侵攻の影響が大きいが、石油や天然ガスなどの資源価格が高騰し、小麦や食用油の価格も上昇し、アメリカでは明確なインフレが起こり金利は上昇し、金融機関の経営破綻も発生した。

日本国内でも、デフレは過去のものとなり、本格的なインフレに突入しそうな気配である。

タイミングを合わせるかのように、日本銀行券(お札)が新しくなる。タンス預金はいったん新券に交換しなければならなくなる。

約30年続いた日本のデフレ経済は、終焉を迎えつつある。

失われた30年の間も、優良企業に勤めるエリート・サラリーマンなどの所得は順調に伸びていた。日本経済が低迷していた大きな要因の一つは、経済弱者、正確には中間層や下位層の賃金や収入が実質ベースで低迷し続けたことが大きい。結果として、一億総中流は崩れ、所得格差は大きく拡大した。

首都圏で中学受験が過熱した要因の一つは、リーマンショックや東日本大震災による社会不安の下でも、経済的な優位を維持し続けることができた層と、相対的に優位にあると自己認識している層が、そろって優位性を維持し強化しようと動き、教育投資を強めたためと考えている。

しかし、2022年から2023年にかけて起きた、世界的な経済情勢の変化と、日本国内の経済情勢の変化は、この傾向に、しわじわとだが、揺さぶりをかけている。

中学入試は、小3の冬辺りから3年程度をかけて計画的に準備されるから、来春や再来春の受験には、直ちに影響を与えないかもしれない。しかし、新たに受験準備を始める層から、新しい経済情勢を考慮するようになるだろうから、2年後や3年後には、今とは全く違った情勢に移行している可能性がある。

もちろん、高校受験と違って、中学受験は任意ではあるから、中学受験からはいつでも降りることができる。よって、来春や再来春であっても、それなりの影響は起こり得る。

デフレ経済の終焉
インフレ経済への移行
生活物価の急激な上昇
所得格差のさらなる拡大
将来不安の増大

これに、

国際政治経済の動揺
地政学リスクの上昇

さらに、

予期せぬ大規模自然災害の危険性(南海トラフ大地震など)

これらを考慮すると、

私立中学受験において、これまで参入が顕著で、激化を演出してきた中間層が、撤退もしくは見送りの傾向を強める可能性がある。

インフレは、教育費や学校授業料にも波及するからだ。

大手学習塾は物価上昇分を直ちに上乗せするだろうし、私立中学高校の授業料や設備費の改定も遅れずに進むはずだから、経済情勢に敏感ではない層であっても、教育費などの急ピッチな上昇を受けて、方針の修正を検討することになるであろう。

インフレは、中学や高校の教育費にとどまらない。大学授業料や予備校費用も値上がりするだろうから、これまで計画的に教育資金の積み立てをしてきた層さえも、直撃することになる。

インフレで、優良企業のサラリーマンは名目賃金がさらに増加するだろうが、それ相応に、もしくはそれ以上に、生活物価や教育費が高騰するだろうから、富裕層や中間層の中にも、子への教育投資を見直さざるをえない人たちが増える可能性もある。

そこで、注目を集める可能性が高いのが、公立中高一貫校である。

授業料に限って言えば、中学高校の6年間、ほぼ無料に近い。そもそもほぼ無料だから、物価が上昇してもほぼ変わらない。むしろ、物価が上昇すれば上昇するほど、割安感が強まる。

私立御三家や私立新御三家や私立難関校を目標校としてきた受験生親子が、第一目標校を公立中高一貫校に変更する動きが起きても、何らおかしくはない状況になった。

もともと公立中高一貫校を第一目標としてきた層は、競争激化で、危機的な状況に陥るかもしれない。

公立中高一貫校を上回る難易度の私立中にも合格できそうな層が、こぞって公立中高一貫校に参戦すれ、イッキに難易度が上昇することは避けられない。

もはや記念受検層はほぼ消え、ワンチャン狙いの層も激減し、落ち着いた競争になりつつあった都内の公立中高一貫校入試は、新しい競争激化に呑み込まれる可能性がある。

この悲観的な予想がもし的中してしまったら、都立中受検は、ヤバいことに、なる。

私立中学を受験するのか、公立中高一貫校を受検するのか、はたまた、高校受験を選択するのか、いずれにしても、気を引き締めて、早い段階から、対策を始めるべきであろう。

虎の子の教育資金を、ムダに支出して失わないように、効果の怪しい習い事や、成果の見込めない民間教育は、見直した方がよいだろう。

どんな時代であっても、どんな場所であっても、力強く生き抜くことができる子に育てることが、子育てや教育の究極の目標であることに、古今東西、変わりはないのだから。


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