TOPスタッフ日記【都立中】教育経済学

2023年04月14日 金曜日 【都立中】教育経済学     ( スタッフ日記 )

新学年に進級して、そのことで気持ちが精一杯
GWが迫っていて、そのことで気持ちが精一杯

ついつい、力をつけることが、学力をつける環境整備が、疎かになりがちなので、意識して気を引き締めた方がよい季節であろう。

一つ前の日記で、教育の階層間移動機能について書いた。

所得格差が広がり、教育意識格差が広がり、教育の階層間移動機能が低下しつつあることへの危機感を、お伝えした。

大卒の平均生涯賃金が3億円弱、高卒の平均生涯賃金が2億円程度と言われているが、これはあくまで平均であって、エリート大卒・大学院卒が順調に出世した場合の生涯賃金は、これをさらに大きく上回る。

大手商社の平均生涯賃金は約6億円、大手金融機関の平均生涯賃金も約6億円、大手メディアの平均生涯賃金は約8億円だと言われている。大手商社や大手金融機関の出世組も生涯賃金は約8億円になる。

高卒の平均生涯賃金との差は4億円から6億円だ。エリートの生涯賃金は高卒平均の3倍から4倍だ。

厳しい受験競争に多額の課金をしつつ参入する親が後を絶たないのは、そうした実態を知っているからだと思われる。

中学受験の準備に300万円を投資し、私立中高一貫校の授業料に700万円を投資し、最難関私立大学の学費に文系4年で600万円、理系6年で1000万円投資し、合計で1600万円から2000万円の追加的な教育投資を行っても、その後の約40年間の年平均換算で1000万円の追加配当を毎年受け取ることができる。

2000万円の投資が、40年間に渡って毎年平均1000万円の配当をしてくれるのだから、単利計算で50%の利回りとなる。

これほど高収益な投資は他にない。

教育は最高の投資対象なのである。

この初期投資の2000万円が捻出できるか、捻出できないかは、長期間に渡り大きな差を生むことになる。

中学入試に多額の課金をし、私立中高一貫校に多額の課金をし、最難関私立大学に多額の課金をする親がいるのは、そのためである。

もちろん、公立中学から公立高校へ進ませ、その後に難関国立大学に進学させても、子を勝ち組にすることはできる。しかし、すべて国公立で、かつすべて難関でなければ、勝ち組に入れることは難しい。国公立学校は一発勝負がほとんどだから、望みながらも脱落するリスクは非常に高い。

より確実に勝ち組に入れるためには、小学校受験や中学校受験で難関私立一貫校や最難関私立大学附属校へ進学させるのが安全で確実なのである。

必然的に競争は激しくなる。しかし、そこを勝ち抜いた先には、相応の果実があることもまた事実なのだ。

こうして、階層間移動の硬直化が、階層の固定化が、進んできているのである。

今や、都内ではほぼ唯一となった階層間移動の手段が、都立中(都立中高一貫校)へ進学させることである。初期投資が少なくて済むため参入障壁が低く、初期投資が少ないから収益利回りはさらによくなる。

しかし、上層もこの旨味のある成功ルートを見逃すはずはない。

2020年頃から、私立御三家中や私立最難関中の受検生が、都立中を併願する事例が大幅に増えた。私立高校の授業料無償化が進んだが、そこに所得制限がかけられたことから、高所得者ほど都立中へ進学させることの投資妙味が、逆に高まってしまったからだ。

今や、都立中高一貫校への進学は、おそろしく狭き門となった。

難易度が難関私立中高一貫校レベルまで大幅に上昇したからである。

都立中高一貫校を目指す受検生は、フィールドが違うはずだった難関私立中高一貫校を目指す受験生とも、真っ向から勝負しなければならなくなった。

春の陽気に浮かれている暇など、ないのである。


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